レガシーシステムのクラウド移行。よくある失敗と成功のポイント

レガシーシステムのクラウド移行。よくある失敗と成功のポイント

弊社ではレガシーシステムの老朽化に伴うクラウドを基盤としたシステム刷新や、新規ビジネス開拓、新たな顧客発掘のための先端技術導入を多数ご支援させて頂いてきました。

はじめに

最近ではWindows Server 2012・Windows Server 2012(R2)の延長サポートが2023年1月10日に終了することをきっかけにパブリッククラウドやクラウドサービスなどへのインフラや業務の移行に関するご相談が増えてまいりました。 これまで長年かけて築いてきたシステム資産のすべてをクラウドネイティブな環境で運用している例は少なく、多くの企業がオンプレミス環境に一部のシステムを残しつつ、クラウド環境に移行したシステム(サービス)をうまく使い分けて運用しています。 これらを踏まえると移行後の効率的・効果的な運用のために検討段階で把握しておくべき課題があります。

事前に把握しておくべき7つの課題

  • 業務とクラウド(サービス)との適応性
  • クラウド利用におけるセキュリティポリシー、基準、規定見直しの必要性
  • SLA(機密性、完全性、可用性、冗長性、アジリティ、コンプライアンスなど)
  • ネットワーク環境
  • 認証システム連携(SSO)
  • イニシャルコストとランニングコスト
  • クラウドテクノロジーの追随 ・・・など

クリティカルでないシステムから順次クラウドへ移行・最適化するリフト&シフトを採用しているケースが多くなっており、本ページでは移行後の効率的・効果的な運用を実現するためのポイントをご紹介させていただきます。

クラウド移行で陥りがちな失敗例

昨今多くの企業でデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が活発に行われています。また、これからの企業は先行的にDX部門を設立したり、担当を任命したり、中期経営計画の中核に据えるなど取り組みは様々です。 デジタルトランスフォーメーション(DX)推進のきっかけとしてオンプレミスシステムのクラウド化をお考えの方は多いのではないでしょうか。中にはクラウド化=DXと捉えて、クラウド化の手段にばかり意識が偏っていたり、クラウドへの過度な期待から押さえておくべき課題の掘り下げが不十分なまま、リフト&シフトに踏み切り苦労されているケースを見聞きすることがあります。

クラウド化がうまくいかなかった例

  • 期待していたほどランニングコストが下がらない。むしろ上がってしまった。
  • 採用したクラウドサービスとオンプレミスシステムがうまく連携できない。
  • オンプレミスシステムとの連携開発に想定以上の費用がかかってしまった。
  • システムごとに認証が必要となりユーザーの負担が増え、管理が煩雑になった。
  • 導入後にセキュリティリスクが発覚した。
  • 新しいテクノロジーやマイクロサービスに追いつけない。
  • 社内にクラウドの有識者がいないため、ベンダ依存から抜けられない。 ・・・など

クラウド移行を成功させるための第一歩は綿密な調査・計画

オンプレミスのシステム開発やパッケージ導入においても調査と計画立案が重要なのと同様に、クラウドへの移行は単なるインフラ基盤の移行だけではなく、ビジネスを支えている業務システムの移行も含まれるため、大小さまざまなリスクを伴います。 そのため、移行を検討している対象システムのクラウドへの移行は、その可否を含めて綿密に調査する必要があります。そして、調査するうえで前述の7つの課題に対して対応計画とリスクの所在を明確にしておく必要があります。

クラウド移行の調査・計画例

【お客様】広告の企画・制作
【背 景】コロナ禍によるリモートワークの増加
【現 状】インターネットVPNを経由してオンプレミスのシステムを使用している

①調査結果例

クラウド化できるシステムの切り分けとクラウドへのリフト後の最適化範囲と規模を明確にする。その際のリスクも併せて把握しておく。

②移行計画例

独自性の高い販売管理システムはクリティカルなシステムであるため、リフト&シフトによるクラウド化、外部のクラウドサービスへの切り替え、オンプレミスシステムとして継続利用するかを慎重に検討する必要がある。 財務会計パッケージに関しては独自性が低いため、現行パッケージのクラウド版を採用することでクラウドへ移行する。すでに外部のクラウドサービスを利用しているシステムについては継続利用を前提とし、順次連携開発を行っていく。 また、クラウドシステムとオンプレミスシステムが混在するため、クラウド化の第1ステップとしてAzureADとオンプレミスADを同期させる。そうすることでID管理が一元化されクラウド移行を進めやすくなると同時にユーザビリティも向上する。

まとめ

オンプレミスシステムのクラウド化はデジタルトランスフォーメーション(DX)のファーストステップとしては有効な手段ですが、すでに運用しているシステムサービスを移行するため慎重に行う必要があります。 デジタルトランスフォーメーション(DX)はあくまで手段です。デジタルトランスフォーメーション(DX)によって「誰の?」「誰と?」「どんな?」価値を創出するかが、DXの本質だと私たちは考えます。ダウンロード資料にて弊社におけるリフト&シフトの進め方をまとめておりますので、そちらもご参考にしてください。

クラウド移行成功のための押さえるべきポイント

このような方にオススメ

  • クラウド移行の手法を知りたい方
  • これからDXに取り組もうとしている方
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大江祐慈

大江祐慈

株式会社リンクレア
マーケティング統括本部 デジタルマーケティング室

デジタルマーケティング室勤務。お客様との距離が近いマーケターを目指しています。

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