DX推進リーダーに求められる上流工程のスキルとリーダーシップ

DX推進リーダーに求められる上流工程のスキルとリーダーシップ

今や見聞きしない日がないほど「DX」「デジタルトランスフォーメーション」は注目されており、 たくさんの企業が挑戦しています。しかし、華やかな成功事例の裏側には、たくさんの努力と創意工夫があり、 推進するリーダーには明確なシナリオを描く能力と強いリーダーシップが求められます。

本ページでは、DXの本質とリーダーに求められる能力をご紹介させていただきます。

DXの本質

DX(デジタルトランスフォーメーション)というと、AI・クラウドなどのデジタル技術の導入が目的と捉えられがちですが、デジタル技術はあくまで課題解決のひとつの手段にすぎません。

経済産業省のDXの定義「DX推進指標とそのガイダンス」を引用すると、DXとは「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、 顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義されています。

リンクレアでは、DXを「デジタル技術とビジネスモデルを用いてプロセスや人・戦略・組織を変化させること」と定義し、 DXの成否を分かつ分水嶺は、DXの目標・目的と解決すべき課題を事前に明確する上流工程だと考えています。

DXを推進するリーダーに求められる能力

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「これからの人材のスキル変革を考える~DX時代を迎えて~」で発表されたアンケート調査では、 回答企業の約68%が上流工程を担う「プロデューサー」「ビジネスデザイナー」の育成に課題を抱えていると回答しています。

DX成功には、デジタル技術を用いたビジネスモデルの変革や新たな価値を創出するためのシナリオを描ける「ビジネスデザイナー」の上流工程スキルが必要不可欠です。

また、推進には大勢のユーザーやステークホルダーとの調整や、プロジェクトをマネジメントし牽引していく「プロデューサー」としてのリーダーシップも必要不可欠です。

DX推進リーダーに求められる能力

DX推進の第一歩はデジタル化の現状把握と着地点を定めること

一言でDXと言っても、達成する目標によってステップが異なり、以下図のように大きく3つのステップがあります。DX推進に着手する前に自社の現状を俯瞰的に把握し、着地点を定めることから始めましょう。

DX実現のための3つのステップ

  • デジタイゼーション

    手作業で行っている業務をITに置き換えることで、効率化やコスト削減を図ること
  • デジタライゼーション

    業務プロセスをデジタル技術の活用で、業務変革を起こすこと
  • デジタルトランスフォーメーション

    デジタル技術を活用して組織横断/全体プロセスを変革することで、「ビジネスモデルの 変革、競争優位性の確立、顧客起点の価値創出をすること

DXを成功に導くための上流工程

システム開発・導入と同様にDX推進の検討段階でやってはいけないことは、手段から検討を始めることです。 経営が求めるDXのビジョンや目指す着地点(ステップ)によって、上流工程のアプローチ手法が異なるため、 リーダーは状況に応じて適切な手法を活用する必要があります。

単なるデジタル化(デジタイゼーション)の場合は、事前にテーマが明確になっている場合が多いため、 要求分析フェーズで『「いつまでに」「いくらで」「どんな効果を狙い」「どの業務を支援する」システムを創るのか?』を定義します。

デジタライゼーションやDXの場合は、「顧客満足度の向上」「顧客体験価値の創出」などを実現するためのテーマが曖昧な場合が多いため、 上流工程で顕在化していない課題の発見や初期テーマの抽出が必要となります。

様々な上流工程のアプローチ手法

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DX推進リーダーに求められる能力に関するまとめ

DXは “デジタル技術とビジネスモデルを用いてプロセスや人・戦略・組織を変化させること”、すなわち、「デジタル技術とビジネスモデルを用いて、規定の枠を超えた新たな価値を生み出すこと」です。そのためには、課題の発見や初期テーマの抽出と、見出す価値を明確にする上流工程と、プロジェクトを推進できる強いリーダーの存在が重要です。

ダウンロード資料にて、本ページでご紹介した上流工程の各アプローチ手法のご説明と人材育成についてご紹介していますので、そちらもご参考にしてください。

DX推進リーダーに求められる能力

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  • DX推進を統括している方
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肝月 英利

肝月 英利

株式会社リンクレア
マーケティング統括本部 デジタルマーケティング室 室長

22年間、営業マンとして多数の新規顧客を開拓。
お客様の課題に寄り添い、課題解決のヒントにつながるような情報を発信しています。

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